Problem Gambling(問題ギャンブリング)への対策は、ゲーミング産業の拡大によって世界ではこの20年間に大きな進歩を遂げています。2013年に改定されたアメリカ精神医学会の統計・診断基準DSM-5では、いわゆる「依存症(Dependence)」という病名がなくなり、一方で「ギャンブリング障害(Gambling Disorder)」という診断分類項目が新たに誕生しました。

 

 近く改定されるWHOの疾病及び関連保健問題の国際統計分類ICD-11からも「依存症(Dependence)」はなくなる予定です。この背景には、産学が協同しゲーミング産業の負の影響を予防・削減することを目標に数多くの調査・研究、対策の探索、評価に取り組み、科学的データを積み重ね、問題ギャンブリングに関する「事実」を明らかにしてきた成果が大きく影響しています。障害に関連する社会的要因、心理的要因、生物的要因の研究成果が、予防、治療方法の新たな可能性を広げています。

 

 ギャンブリング障害に先行する特性や他の障害、問題ギャンブリングの重複障害(comorbidity)、脳の機能と障害の関連、問題ギャンブリングやギャンブリング障害の自然経過(natural recoveryやspontaneous remission)や予後などが明らかになるにつれ、アルコールや薬物などの物質使用障害、従来の「依存症(Dependence)」と異なる特性を持つ障害であることがわかってきました。有効な対策のためには、新たな視点、新たな知識、新たなモデルが必要とされています。

 

 国によるギャンブル等依存症対策の推進により、今後予防や早期介入の取り組みで医療が果たすべき役割、医療モデルやプログラムの在り方、再発防止に果たす医療の役割などを問題ギャンブリングやギャンブリング障害の特性を踏まえて医療者は考えなければならない時代が来ました。

 

 RCPGは、問題ギャンブリングやギャンブリング障害の治療に必要な基礎情報、論文や書籍の紹介、支援に関する情報、評価・診断ツール、オンライン事例、研究支援などを提供し、これからの新しい医療モデルの展開を支援していきます。